ストロベリームーン?スーパームーン?満月の名称をまとめました

雑記

Twitterで度々トレンドに上がる「ストロベリームーン」や「スーパームーン」などの言葉。いつもどんな月かな?と気になって調べるんですが、一向に覚えられないのでまとめてみました。

大きさが違って見える月の俗称

スーパームーン

楕円軌道を描く月が地球に最も接近する日に満月または新月になると通常よりも大きなサイズに見え、その状態や現象をスーパームーンと呼びます。

この名前は天文学用語ではなく、1979年にアメリカの臨床心理学者・リチャード・ノル氏が名付けたものだそうです。スーパームーンに関する日本語の記事や動画は2010年頃まではほとんど見られず、2011年頃から日本でもその呼び名が広まっていったようです。

子供のころから「今日の月はとても大きいな」と感じる日がありましたが、もしかしたらあれはスーパームーン?

国立天文台のサイトによると、月の大きさを何カ月も覚えておくことは難しいため、月の大きい・小さいは見る人錯覚によるものではないかということです。

ミニムーン

引用元:国立天文台

地球から最も遠い軌道上の点(遠地点)で満月や新月が起こるときに、月が通常よりも小さなサイズに見え、その状態や現象を「ミニムーン(マイクロムーン)」と呼びます。ミニマムーンと呼ばれることもあるそうです。なんだか可愛らしい響きですね。スーパームーンと同じくこちらも天文用語ではありません。

スーパームーンに比べて直径で約14%、面積で約30%小さいとのことです。

色が違って見える月の俗称

ブルームーン

※ 綺麗ですが「青い月」というのはかなり稀な現象で普段は見ることが出来ません。真っ青な月の画像などは加工であると思われます。

「ブルームーン」という言葉の意味はいくつかあります。その名の通り青っぽく見える月を表すものと、ある種の満月を表すものです。

■ ブルームーンの意味

① 比較的青く見える月
② 1季節(二至二分で区切られた3ヶ月間)に満月が4回起こるとき、その3回目。
③ ひと月(暦月)に満月が2回巡ること

1つ目の意味である「実際に月が青く見える現象」というのは火山の噴火・もしくは隕石の落下時に発生するガスや塵などの影響で起こるとされています。

二至二分(にしにぶん)とは、夏至・冬至(二至)と春分・秋分(二分)のことです。例えば春分と夏至の間に4回満月が起こった場合、その3回目をブルームーンと呼びます。これはアメリカのメイン州の農暦で使われていた言葉で、厳密には天文学的な二分二至を使わず春分を3月21日に固定して4等分していたそうです。

「ひと月に2回満月があること」をブルームーンだと記述したのは天文雑誌『スカイ&テレスコープ』で、これは上記の「二至二分で区切られた3ヶ月間に満月が4回起こるとき、その3回目」を誤解したためだそうです。

ブラッドムーン

ブラッドムーンは皆既月食の際の月のことで、赤黒く見えることから血の月「ブラッドムーン」と呼ばれます。皆既月食の際、月は地球の影に隠れ太陽からの光が届かなくなりますが、波長の長い赤色の光だけが屈折して月を照らすため赤く見えるそうです。

この赤色は「赤銅色」と呼ばれ、大気に含まれるチリが多いと黒っぽく、少ないとオレンジっぽい明るい色になります。

皆既月食時以外の赤い月

”月が赤く見える現象”は皆既月食の時だけでなく大気の影響によってしばしば起こります。地平線近くに月があるときは厚い大気の中を月の光が通るため波長の短い青の光は届きにくく、波長の長い赤い光が強く見えます。これは朝日や夕日が赤っぽく見える現象と同じものだそうです。

参考:月が赤く見えるときがあるのはなぜ?- 国立天文台

月毎の満月の俗称

ネイティブアメリカンはその時期によって満月にそれぞれ名前を付けていたそうです。地域によって違いがあるようなので、一例を紹介します。

ウルフムーン

真冬の雪の中、狼の声が聞こえる時期であることから1月の満月はウルフムーンと呼ばれています。「オールドムーン」や「ムーンアフターユール」と呼ばれることもあります。ユールとはヴァイキング達の間で冬至の頃に行われた祭りのことです。

スノームーン

2月の満月はスノームーンまたはフルスノームーンと呼ばれています。2月は最も雪が降る季節であることからこの名前が付けられました。深い雪で狩りが困難であったため、一部の部族は「Full Hunger Moon(飢餓の月)」と呼んだそうです。

ワームムーン

気温が上昇し虫たちが顔を出す季節になることから、3月の満月はワームムーンと呼ばれています。

ピンクムーン

4月の満月をピンクムーンと呼びますが、実際にピンク色をしているわけではありません。「ピンクムーン」という名前は、北米で一般的な春に咲くピンクの花”芝桜”に由来するそうです。他にも「フィッシュムーン」や「エッグムーン」とも呼ばれています。

フラワームーン

5月の満月をフラワームーンと呼びます。多くの花が咲く季節ということが由来とされています。「コーンプランティングムーン」「ミルクムーン」等とも呼ばれています。

ストロベリームーン

6月はイチゴの収穫の時期であることから、6月の満月はストロベリームーンと呼ばれます。日本では2017年頃からメディアで取り上げられるようになり、その名称が広がりました。「見ると恋愛が成就する」なんてロマンチックな俗信もあるようです。ヨーロッパでは「ハニームーン」「ローズムーン」等と呼ばれています。

バックムーン

7月の満月は鹿の角が生え変わる時期ということから、バックムーンと呼ばれます。「ヘイムーン(干し草の月)」「サンダームーン(雷の月)」等とも呼ばれています。

スタージョンムーン

8月の満月はチョウザメの月という意味の「スタージョンムーン」と呼ばれます。8月にチョウザメ漁が盛んであったことからこの名前が付けられたとのことです。

ハーヴェストムーン

9月の満月は収穫の時期に農家の人々を照らす光ということで「ハーヴェストムーン」と呼ばれます。「ハーヴェストムーン」はゲーム牧場物語の英語版のタイトルにもなっていますね。トウモロコシの収穫期であるため「コーンムーン」とも呼ばれるそうです。

ハンターズムーン

狩りに適した時期である10月の満月は「ハンターズムーン」と呼ばれます。収穫期の満月は9月であったり10月であったり時期がまちまちのため、10月の満月を「ハーヴェストムーン」と呼ぶ場合もあるようです。

ビーバームーン

沼が凍る前にビーバーを罠にかけて毛皮を取る時期ということで、11月の満月は「ビーバームーン」と呼ばれました。ビーバーの毛皮で作った帽子はヨーロッパで大流行し、一時は絶滅寸前に追い込まれたビーバー。乱獲や材料の高騰が問題となりましたが次第にシルクを使った帽子(シルク)に変わっていきました。他にも「フロストムーン」等の名称があります。

コールドムーン

寒さが厳しくなる12月の満月は「コールドムーン」と呼ばれます。その他夜が長くなることから「ロングナイトムーン」と呼ぶこともあるそうです。

参考サイト

月の名前を調べるにあたって参考にしたサイトの一覧です。

・https://en.wikipedia.org/wiki/Supermoon
・https://www.timeanddate.com/astronomy/moon/micro-moon.html
・https://www.nao.ac.jp/faq/a0207.html
・https://www.skyandtelescope.com/observing/celestial-objects-to-watch/what-is-a-blue-moon/
・https://www.nasa.gov/feature/super-blue-blood-moon-coming-jan-31
・https://www.nhk.or.jp/d-navi/science/report/report_180131/
・https://www.farmersalmanac.com/full-moon-names
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